第22回
体育大会が近づいてくる。
僕の中学時代にももちろんあった。鮮明に覚えている。
一年生のときは、競技も応援も「三年生はすごいなあ」と思った。
二年生は、僕が二学期のクラス委員だったこともあり、
「入場行進の学級旗の旗手などのいろいろな仕事をしたなあ」という
印象が一番強い。
そして三年生。僕らのクラスは総合優勝を果たし盛り上がった。
三年生になって、僕はほとんど目が見えなくなった。
体育大会でみんなは一人一種目を走るのだが、
僕はラインが見えなくて危ないので出場せず、応援団長をやった。
男女二、三人ずつ集めて応援団をつくり、
女子は学生服、男子はセーラー服を着て応援した。
そういうのがおもしろい年頃だった。楽しかったなあ。
クラス全員でやる「長縄跳び」には僕も出た。
みんなで声を出し合って、学校中で一番多く跳んだ。いい思い出だ。
中学生になって、学年が上がるにつれ、僕らはお互い、
気が合う、合わない、がだんだんはっきりしてきて、
「みんな仲よく、、、」とは、いかなくなっていった。
それが体育大会が近づくと、
早朝集まったり、放課後に残ったりして練習した。
日ごろ、そんなに仲のいいクラスでもなかったのに、
心を一つにして取り組んだ。
いま振り返ってみても、「やるときはやったなあ」と思える。
体育大会の良さは、どんな人でも一生懸命やっているところだ。
走るのが速い子も遅い子も、勉強が苦手という子も、得意という子も、
一緒に何か目標を持って力を合わせてやっている。
お互いに褒めたり、応援したりしながらがんばっている。
学校行事ゆえの良さがあるのだ。
僕は今年初めて教員として体育大会を迎える。
僕が受け持っている一年生たちも、先輩たちを見習い、
きっと仲よくやってくれるだろう。
一生懸命やっているどんな人でも応援してほしいなあ、と思っている。