第30回
プロ野球パ・リーグの東西対抗が静岡市であり、友人の
木田優夫さん(オリックス、投手)が投げるというので、観に行った。
僕と木田さんは自主トレ仲間で、三、四年のつきあいになる。
一年前、木田さんがひじの手術で入院したとき、僕は手紙を書いたり
電話で励ましたりした。
今シーズンが終わってFA宣言した木田さんは、大リーグ入りを
希望している。
たぶんこの東西対抗が国内最後の登板になる。
わざわざ東京から同じトレーニング仲間十四、五人も観戦に来て、
僕と一緒に観戦した。試合後の野球教室に参加する、
舞阪中学野球部員約二十人も一緒だった。
木田さんは登板前、僕たちがいる観客席のすぐ下まで来てくれて、
生徒たちの帽子にサインをしてくれた。
僕は大学時代、神宮球場で早慶戦を毎年見ていたが、
プロ野球を球場でみるのは初めてだった。
僕は携帯ラジオの実況をイヤホンで聞きながら、野球観戦をする。
木田さんの登場を、「まだか?まだか?」と心待ちにしていると、
西軍リードの八回、ついに木田さんは登場し、
一点は取られたけれど、最後の二回を抑えた。
僕ら仲間は「よかった、よかった」と喜び合った。
久しぶりに集まった僕たちは試合後、食事をすることにし、
携帯電話で木田さんを誘った。
木田さんは快く応じ、シャワーを浴びてから駆けつけてくれた。
「大リーグはどこに行くんですか」と聞くと、
「○○からオファーがあるね」と木田さんは答え、持っていたボールに
「お互いがんばろう」と書いてくれた。
大リーグという大きな夢を追いかける仲間が、僕の横にいた。
「僕ももっとがんばらなきゃだめですかね」と僕は笑った。
もちろん僕にも大きな夢がある。
仕事などでいろいろ大変なことはあるが、
日常に追われるだけじゃなく、自分を磨かなきゃいけないな、、、と、
改めて思った。
そうすることが、木田さんへの最高のエールなんだ!