第32回

僕が務める舞阪中学(静岡県浜名郡舞阪町)は、
中間テストがない学校である。
だから、定期テストは年三回の学期末テストだけだ。
僕の在学中は中間テストもあった。そのころと比べると、
子どもたちは、テストの緊張感が減った分、
リラックスできているな、、とは、思う。
しかし、弊害もある。テストの範囲が広くなることだ。
僕が教えている社会科の場合だと、二学期の期末テストの範囲は、
地理と歴史合わせて教科書百ページである。
僕の点字の教科書だと三冊分だ。
僕は高校時代、テスト範囲が点字教科書1~2冊で、「きついなあ」と
思ったものだ。それが三冊なのだから、
「かわいそうだなあ」と思うし、
「中間テストがあった方がよかったのかなあ?」とも思ってしまう。
学習指導要領が変わり、いま、学校は変わろうとしている。
高校入試、大学入試も、様々な人材を選ぶ方向に変わりつつある。
そんな中で、中学校の定期テストの位置づけは何なのか?
これは大きな問題だ。
高校入試で学力試験より内申書を重視するにしても、
内申書を書くためには定期テストの結果は重要である。
結局、生徒も教師もテストに縛られてしまう。
入試には暗記していればできるような問題が少なくなって、
答えが一つではない
問題が増えてきたとも言われる。でも、だからといって、
それに合わせて定期テストの問題も変えればいいか?といえば、
そう簡単ではない。
採点が難しく、つける教師によって点数が違ってくる可能性があるし、
保護者や地域の人々がそんな変化についてこれていない、という
現実がある。
僕は、子どもにとって良い試験とは何か、を知るためには、
子どもに何を学んでほしいか、をつきつめる以外にないと思っている。
残念ながら、教師にテスト問題のつくり方を教える研修はない。
僕にとって、これからも検討と試行錯誤が必要な問題なのだ。

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