第34回
広末涼子さんが僕の母校、早稲田大学教育学部の
自己推薦入試に合格した。
早稲田大の広報課が出している、「スポットライト」という、
PR誌があるのだが、今年の表紙が実は僕なのだ。
広末さんはきっとそれを見て、早稲田に入ろうと思ったに違いない。
広末さんの部屋にはスポットライトが飾られているだろう。
、、、なーんてね。(笑)
実は僕も広末さんと同じ自己推薦で早稲田に入った。
一次試験が書類選考で、二次が面接と小論文。
小論文は点字で受験した。
そのため、ほかの受験生の一・五倍の制限時間で書いた。
面接で、なぜこの大学を選んだか?を聞かれた時、僕は、
「高校の先生から早稲田大学についていろいろ聞き、聞けば聞くほど
いいところだと思ったからです。」というようなことを答えた覚えがある。
そして入学式。
「わせだー、わせだー」と繰り返す校歌がなぜか心に響いて、
「すごいところに入ったなあ」と思った。
五月、野球の早慶戦。校歌と応援歌のCDを借りて、ばっちり覚えて、
みんなで一団となって応援した。
在校生五万人の大きな学校だ。
たくさんの素晴らしい出会いがあった。潜在能力の高い人が
集まるところだなあ、と感じる場面が何度もあった。
でも、てんぐになる人はいなかった。
僕が世界選手権で優勝し、大学の水泳部に入る話が出た時、
学部の先輩がこう言った。
「早稲田の稲穂は実れば実るほど、こうべを垂れる。
そこが一番いいところなんです」。僕は肝に銘じた。
僕はスポーツ選手として評価されて入学した。
僕は高校時代、世界二位だった。
パラリンピック選手をオリンピック選手と同等に扱う大学を、
僕はほかに知らない。
どんな個性も許される学校なので、僕みたいな者でもやってこれた。
広末さんの合格を聞いて、自分の中にある早稲田精神を、
改めて感じ、この心を大切にしていこうと思った。