第44回

「三年生を送る会」が九日にある。
僕が中学生のころの「送る会」は、全校生による映画鑑賞だった。
今年からは、在校生が手づくりの会で三年生を送り出すこととなった。
いろいろと考えた結果、演劇とスライドショー。準備も大詰めだ。
僕は、準備に直接かかわっている訳ではないので、
よくは分からないが、手づくりの「送る会」は、送られる側だけでなく、
送る側の生徒にも大きな満足感を与えるようだ。
映画鑑賞も悪くはないが、やっぱり手づくりの方が、心がこもって
いいと思う。
ただ、指導する教員は大変だ。
三学期末は教員が一年で一番忙しい。通信簿のほかに、
学校に残しておく生徒記録もつくらなければならないし、
新年度のクラス替えの準備もある。教員自体の人事も動く。
そんなめまぐるしい状況の中で、
子どもたちの準備のお手伝いを十分できるか?というと、難しい。
かといって、完全に生徒にゆだねることもまた難しい。
生徒には自分達でやり遂げる能力が確かにあるのだが、「送る会」
のように期日が決まっていて、準備の時間に余裕が無いときは、
合理的に準備できるように支援していかなければならない。
しかし、あくまでも子どもたちによる手づくりの会でなければならない。
支援といっても、子どもたちに「自分の力でやっているんだ」と、いう
自信を持たせるものでなくてはならないのだ。
これは、教員が自分ですべてを準備するよりも大変なことだ。
一年生が準備している劇、「サインブック」は、卒業という
別れのときのサイン交換帳をめぐる男女生徒のもめごとを描く。
最後にほろっとくる、いい話だ。
二年生は、スライドショーで、卒業生の三年間の思い出を、
スライドにして映し出していく。
僕自身振り返ってみると、
これまでに経験した四、五回の卒業のなかで、
中学の卒業が一番印象深い。
三年生の一生の思い出のために、一、二年生、がんばろう。

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