第45回

今年の公立高校(静岡県)の入試問題を見ると、
問題の質が本当に変わってきているな、、、と感じる。
昔は知識偏重の選択問題が多かったが、今はそんなのは
ほとんどない。考えさせ、思考を問う問題が増えている。
ここ数年で飛躍的に変わったと先生方は言っている。
当然、授業も、僕たちが中学生のころに受けていたようなものでは
いけなくなっている。
二十一世紀に向けて変わろうという時代。五年先、十年先に、
子どもたちが自信を持って周囲と共存していくために、教員が
今すべきことは何か?
考えてみると、本当に難しい仕事だなと思う。
先日、僕は、卒業生が受け取る卒業アルバムに、
「ピンチこそ絶好のチャンス」と書いた。
「だめだ」と思う時こそ人は変われる、
どん底の時に助けてくれる人がいるから立ち直れる、
その時、そばにいてくれる人こそが友達だ、、、
そんなことを伝えたかった。
日々の生活の中で、楽しいことが、毎日のように転がっているという
わけじゃない。
多くの人が、与えられた今の条件の中で、楽しいことを
積み重ねていく。
でも、足かせのような部分があるからこそ、
思いもよらない発想ができるんだ。
ハンディはオリジナリティを生む条件にもなり得る。
実は、僕は沈丁花(ジンチョウゲ)という花が好きだ。
大学生のころ住んでいたアパートの近くで三月ころに香っていた。
今も、この花の香りをかぐと、気分は学生時代に帰っていく。
サンドイッチを買って、女の子と公園に行ったことを思い出したりする。
世の中に楽な仕事なんてないし、だれもがその人なりに大変な
人生を背負っているけど、その中で、ちょっと楽しいことや、
ささやかな喜びがあったりするから、頑張れるんだよね。
ぼくの沈丁花のように。
僕にもこれからピンチがたくさんあると思う。
卒業生に贈った言葉は、僕自身に向けた言葉でもある。

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