第7回
生徒の自主性を大切にして彼らの興味をもっと深めようと、教育現場で
選択の授業が広がりつつある。
僕が勤務する舞阪中(静岡県舞阪町)でも、二年生と三年生を対象に四月からスタートした。
僕が中学生のころには選択授業なんてなかったから、うらやましい。
好きな授業を自分で選べるなんていいなあ。
二年生の場合、一週間の授業は合計で三十五時間。
このうち二時間を選択授業にあてている。
音楽、技術、美術、家庭、体育の「技能系」からひとつ、国語、社会、数学、理科の
「教科系」からひとつ。
生徒は好きな授業をふたつ選び、勉強する。
二月にそれぞれの授業がどんな内容になるかを生徒たちに説明し、
友達との話し合いなどで、自分が興味を持った授業が変わらないようにその場で
第一希望、第二希望を記入してもらった。
僕が担当する社会は、二年生、三年生ともに二十人程度。
やる気があって選択してくれたのだろうから、どんな希望をもっているかをとらえて、
みんなでつくり上げていく授業にしたい。
すべての選択授業は「舞阪」をテーマにしている。
音楽なら舞阪のイメージに合った曲をつくったり、技術なら海が近いので釣りざおをつくったり、
といった具合だ。
社会の場合、街全体が教材になりやすい。過去の歴史を知るために史跡に出かけたり、
政治のしくみを実感するために議会を傍聴しに行ったりできる。
人口を調べるために役場へ電話することだって、立派な勉強だ。
選択授業はまだ始まったばかり。どうなっていくのか?・・・実は僕も手探り状態だ。
でも、生徒の心に残る授業になるだろうという手ごたえはある。
体験をもとに教科書からだけでは学べない知識を生徒が身に着けられるよう、
こちらもがんばらなくちゃ。