第9回
担任の先生と生徒が一対一で悩みごとなどについて話し合う、「教育相談」が
先日、行われた。
新学期がスタートしてから約二か月。個別に呼んで話を聞いたりしたこと
はあったけれど、クラスの一人ひとりと面と向かって話をするのは初めてだった。
期間は一週間。通常の授業を短縮して放課後に時間を設けた。
一日平均五、六人とそれぞれ5分~10分ぐらい話をした。
どんなことを僕に相談したいのか、「先生」「友達」「進路」「家庭」
「体」「異性」といった項目を書いた用紙をあらかじめ配っておき、
生徒が○印をつけてきた内容を話し合った。
こんなふうに言うと堅苦しいイメージを持つかもしれないけど、実は違う。
「クラスの雰囲気はどう?」とか「好きな子はいるの?」とか、ざっくばらんな
「おしゃべりタイム」といった感じだった。生徒の方も、
僕に話せることと話せないものとの線引きを心の中ではしていたんだろうなあ。
軽い調子のやりとりからでも、気になることはあった。
そのひとつがクラスでからかわれている生徒のこと。
どういうわけか本人は「自分がウケているんだ」と勘違いしていた。
本人も周りも気がつかないうちに、「からかい」が「いじめ」に変わることもある。
「お前、からかわれていることに気がつけよ」と、遠回しにアドバイスした。
先生が生徒の悩みをすべて聞き出す必要はない、と僕は考えている。
話したいときに話したいことを生徒の方から打ち明けてくれれば、
そのたびに真剣に耳を傾けよう。
そんな積み重ねが信頼関係を築いていく道だと思う。
今回の教育相談で「河合先生ってけっこう頼りがいがあるじゃん。また話を聞いてもらおう」
と感じた生徒がいたらうれしい。
僕の言葉にほとんど説得力はなかったから、あんまり期待はできないけど