第1回

- 新たなスタート -

ぼくは、4月が好きである。自分の誕生日があるからだけではないはずだ。春という季節は、それだけでうきうきしてくる。それと同時に出会いと別れとが交錯する時期でもある。
ぼくは、今春かわいい舞阪中の子どもたちと別れることとなった。決心を固めたのは、昨春の卒業式が大きく影響している。それは、3年間を共に学び、生活 してきた子供たちを送り出したことに始まる。大学時代より、若い先生となることに憧れていた。そして、実際に教員となり、若さに任せ体当たりの3年間で あった。しかし卒業式の時、無事に卒業させることができたという気持ちよりも、この子たちに、自分は何ができたのだろう…という気持ちのほうが強くなって いった。確かに子どもたちといっしょにいた時間は長いはず。それは、自信をもって言える。しかし、その他は…。堪えていたわけではないが、式中の呼名が終 わり、緊張が緩んだからであろうか、涙がどっと溢れてきた。
そして、教室での最後のホームルーム。言葉にもならない自分の思いを必死に伝えようとすればするほど、涙が流れ落ちた。感謝と謝罪の連続だった。これほど、悔やしい思いは、久しぶりだった。だから、再度学びたいという欲求が高まったのだ。
「現場に勝るものはない」とよく耳にする。ぼくは、あえて現場を離れることを選んだ。現場で得た経験を反すうする必要がある。とても寂しい春とはなった が、この決断はぼくの人生にとって、きっと「よかった」と思えるように、頑張っていくしかない。この決断を驚く方もいるだろうが、応援してもらえたらうれ しい。必ずさらに成長することをここに約束したい。

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